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■■■■■■■■■■■■ 産学連携学会メールニュース
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■■■■■■■■■■■    J-SIP Mail
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■■■■■■■■■■■■ 発行:産学連携学会(編集WG)
 第754号 <2016.11.21>

当メールニュースではイベントのお知らせや公募情報等,
産学連携に関する情報をお流しいたします。
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あるいは産学連携学会事務局(j-sangaku@j-sip.org)までお寄せください。
バックナンバー:http://j-sip.org/mail_news.htm


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各セッションの座長により、それぞれの講演の要点やセッションのまとめを
作成していただきました。会員の皆様に「座長報告」としてお届け致します。

産学連携学会第14回大会
一般講演、オーガナイズドセッション、座長報告(15)
−事業化モデル化                   座長 崎山智司
−連携分析2                     座長 坪田高樹

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事業化モデル化                    座長 崎山智司
6月17日(金)第2日目A会場(9:00〜9:45)

 本セッションでは、産学連携に関わる事業化モデル化について3件の発表
が行われた。最初の2件は、中小企業が産学連携により成功するモデルの提
案であった。まず、林(亜細亜大学)は、分野を特定しない場合の成功モデ
ルについて紹介した。すなわち、多くの成功事例を出している東北大学大学
院 堀切川教授の取り組みを分析し、中小企業を支援するチームは共通して、
「専門知と事業化知の同時提供機能」、「地域中小企業のパートナー機能」、
「知の蓄積継承機能」、「構想知」を有していることを示した。一方、桑江
(宇都宮大学)は、標準化という特定の分野に限定し、これを経営戦略的に
活用している中小企業の実例を分析し、標準化の場で事業の芽を見つけ、公
的資金等を利用して産学連携で研究開発を行い、開発した製品を、標準化の
場の内外のユーザーに販売するという成功モデルを提案した。
 最後に、開本(神戸大学)らは、学術論文と特許公報の共通軸として、学
術論文にIPC(国際特許分類)を付与し、それを3次元的に表示するシステ
ムを開発した結果について紹介した。同システムによれば、結果はトーラス
状の形状を示し、学術論文のIPC による分類と検索が可能となり、特許から
新たな学術的研究あるいは逆に研究から新たな特許が類推される可能性が示
された。非常に興味深い結果であった。


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連携分析2                      座長 坪田高樹
6月17日(金)第2日目F会場(15:15〜16:30)

 本セッションでは5件の発表が行われた。清水(エルゼビア・ジャパン)
は、抄録・引用データベースScopus(スコーパス)をデータソースとして、
主要12カ国の特定研究分野における産学共著論文の動向差異について調査
・分析を行った。内島(北見工業大学)らは、北見工業大学における過去
15年間の共同研究実績をベースに、研究分野分布、地域別割合、業種別割
合などを解析し、大学の特徴、個性を客観的に明らかにすることを報告した。
野澤(愛媛大学)は、文部科学省の「産連実施調査」をもとに、大学の県内
外の大企業・中小企業との受託研究や共同研究などの連携状況の推移を分析
し、各地域の大学における産学連携活動の志向性について明らかにした。
山口(千葉工業大学)らは、文部科学省の「産学官連携の実績」やトムソン
・ロイターのWeb of Scienceのデータをもとに大学の共同研究受入額・受入
件数と論文生産における相関関係について分析をおこなった。木村(静岡大
学)は、シミュレーションによる人工的な社会を構築し、コーディネータの
活動をモデル化することで、コーディネータのスキルと共同研究成立への影
響について検討を行った。産学連携活動を様々な角度から分析し、それを次
の展開に活用していく試みは大変示唆に富み重要な取組であり、会場からも
活発な意見・コメントが出された。今後も更なる深掘り調査・分析、応用展
開が期待されるところである。


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                               以上