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■■■■■■■■■■■■ 産学連携学会メールニュース
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■■■■■■■■■■■    J-SIP Mail
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■■■■■■■■■■■■ 発行:産学連携学会(編集WG)
 第499号 <2014.10.10>

当メールニュースではイベントのお知らせや公募情報等,
産学連携に関する情報をお流しいたします。
会員の皆様への情報の配信をご希望の方は,news@j-sip.org
あるいは産学連携学会事務局(j-sangaku@j-sip.org)までお寄せください。
バックナンバー:http://j-sip.org/mail_news.htm


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大会終了後の恒例の「座長報告」が始まりました。各講演の要点、セッションの
まとめをこれより順次、会員の皆様にお届けいたします。

産学連携学会第12回大会
一般講演、オーガナイズドセッション、ダイアローグセッション 座長報告 (5)

−産学官連携の分析4−     新潟大学          川崎 一正
−産学官連携システム1−    科学技術振興機構      菊地 博道
−海外事例−          経済産業省産業技術環境局  能見 利彦

※大会のプログラムは次のURLよりご覧いただけます。
http://j-sip.org/annual_meeting/12th_2014/program5.pdf
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「産学官連携の分析4」               新潟大学 川崎 一正

産学官連携の分析4のセッションでは、3件の発表があった。最初に、千葉工業
大学の山口より、医薬品分野の企業の社会的責任(CSR)の報告書に着目し、研
究開発、産学連携に関する記述を定量分析し、用語使用頻度と企業指標との関係
を明らかにした。次いで、小樽商科大学の北川より、発表者が接触しているネッ
トワークを八つに分類し、外部機関との連携を構築できた案件に関してのネット
ワークの特性を整理し提示した。最後に、静岡大学の木村より、人工社会を構築
することによる産学連携のモデル化について、異なったスキルを有するコーディ
ネーターを有する組織の競合状態を構築して検討し、コーディネーターの活動の
有効性を議論した。このセッションでは、様々な視点から産学金連携の分析が行
われ、今後、産学連携活動を行っていく上で参考になる事例が示されたと考える。

「産学官連携システム1」          科学技術振興機構 菊地 博道

本セッションでは、産学官連携システムに関する4件の発表があり、湯本(日本
学)、安達(日本大学)の発表は、ユニークな内容であった。湯本の発表では、
自身の専門を活かした「まちづくり研究」を地域の施策・政策に繋げていくとい
う独自の理論展開があった。安達の発表は、産学官連携との直接的な結びつきが
疑問視されたが、産学官連携の基本となるface to faceを、コマ対戦という競技
を通じて組織間連携を図り、ひいては産学官連携に繋げていくという興味深いも
のであった。残りの2件はJST復興促進センターの寺本、箭野からの発表で、これ
までの実績を述べたものである。復興特別会計の予算は今年度限りとなる中、
JSTが引き続き支援を続けていくのかが焦点となろう。2件ずつ全く異なるに内容
で組み合わせに少し戸惑いがあったと思われるがセッション分けの大変さが窺えた。


「海外事例」            経済産業省産業技術環境局 能見 利彦

 本セッションでは、5件の発表があった。伊藤(文科省政策研)は、大学が所
有する研究機器を有料で企業に使用させる産学連携について、米国の3つの大学
で調査を行い、設備の管理、外部からの対価、設備利用の支援などのマネジメン
ト手法を発表した。松前(佐賀大学)は、国境をまたぐ産学官連携として、EUの
機関(EIT)の支援の下で、種々のテーマ毎に複数国の産学官から成るコミュニ
ティ(KICs)がイノベーション創出活動を行ってスタートアップ創出などの成果
を生んでいる欧州の事例を発表した。荒磯(北海道大学)は、シリコンバレー以
外でのスタートアップ創出手法として、国防総省、NIH周辺のグレーター・ワシ
ントン地域、イタリアのトリノ工科大学、韓国の延世大学の海外調査に基づき、
それぞれが独自の手法で産学や産官が連携してベンチャーを創出しているとの発
表、及びオランダのワーヘニンゲン地域の食品クラスター(フードバレー)の海
外調査に基づいて、独自のマネジメントで産学官連携して地域の活性化を図って
いることの発表の2件の発表を行った。鬼頭ら(広島大学)は、インドのIITの3
つのキャンパスとその他の2つの大学の海外調査に基づいて、インド特有の産業
発展状況を反映して中小企業へのコンサルティングなどの産学連携が行われてい
ることを発表した。以上の発表において、世界の各地域がシリコンバレー・モデ
ル以外の独自手法を開発し、実施していることが特徴的で、我が国においても独
自の産学連携手法を開発する観点から、それぞれの事例から学ぶべき事項などに
ついて活発な質疑が行われた。

以上