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■■■■■■■■■■■■ 産学連携学会メールニュース
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■■■■■■■■■■■    J-SIP Mail
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■■■■■■■■■■■■ 発行:産学連携学会(編集WG)
 第381号 <2013.7.26>

当メールニュースではイベントのお知らせや公募情報等,
産学連携に関する情報をお流しいたします。
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あるいは産学連携学会事務局(j-sangaku@j-sip.org)までお寄せください。
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大会終了後の恒例の「座長報告」が始まりました。各講演の要点、セッションの
まとめをこれより順次、会員の皆様にお届けいたします。

産学連携学会第11回大会
一般講演&オーガナイズドセッション 座長報告(2)

−地域連携3− 富山大学  山名 一男
−地域連携4− 和歌山大学 河崎 昌之
−大学における広義な意味での知財管理− 京都工芸繊維大学 稲岡 恵美子

※大会のプログラムは次のURLよりご覧いただけます。
http://j-sip.org/annual_meeting/11th_2013/program3.pdf

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−地域連携3−                   富山大学 山名 一男
6月21日(金)第2日目 A会場(9:00〜10:30)

本セッションでは、6件の発表があった。まず、小野寺等(岩手大学)は、自治
体職員を共同研究員として受け入れ、地域課題の解決等に取り組んでいる、岩手
ネットワークシステム(INS)活動から発展した共同研究員制度を紹介した。ま
た、小野寺等(岩手大学)は地域の生産者、大学そして自治体の3者による新た
な付加価値型産業を創出する方策(研究活動ツールとしての「車座研究会」)の
試みを述べた。具体的事例として、藤原(盛岡市)等は、市から派遣された共同
研究員の活動内容であるコーデイネート活動、産学連携、産産連携を説明した。
また、宮下(岩手生物工学研究センター)等は農業分野におけるINS土づくり研
究会活動、すなわち異分野、異業種交流による産学官連携活動内容を報告した。
菅原(岩手県工業技術センター)等は、肥料等に用いられるリン資源を安定的に
確保するため、地域内にある廃棄物排出事業者、行政機関、研究機関、肥料製造
事業者等によるリン資源地産地消システムの構築を目指す研究会活動を報告した。
岩崎(和歌山大学)は、和歌山大学が行っている産学官研究交流会を事例として、
交流会参加者の分類、参加者推移について考察した。いずれの発表においても地
域課題解決には産学官連携手法が役立っており、地域おける新たな手法として定
着しつつあることが報告された。
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−地域連携4−                  和歌山大学 河崎 昌之
6月21日(金)第2日目 A会場(10:45〜12:00)

本セッションでは、5件の発表があった。まず、山田(郡上市)らは、地域固有
の乳酸菌をテーマとした、発酵食品の地域ブランド化のための、産学官の取り組
みを発表した。中越(株式会社中土佐町振興公社)らは、域内で既に確立された
鮮度保持流通法による、地域ブランド魚によるビジネス状況と、今後の展開につ
いて述べた。吉用ら(高知大学)は、地域と大学が取り組む食品産業振興のため
の人材育成プログラムの成果と共に、補助金による運営以降の、自立化への道の
り、留意点について示した。池田ら(東北農業研究センター)は、新しい水稲品
種およびその栽培方法の普及活動と成果を述べた。矢野(岩手県生物工学研究セ
ンター)らは、三陸沿岸で水揚げされるイサダを原料とした機能性食品材料の開
発についての報告した。
地域の事情や取り扱う地域資源が異なる等,発表自体は個別的であった。一方、
大きく捉えると、いずれも〈食〉に関わる事例として、互いの差異を超えた、共
通項もあるように見えた。事例の蓄積と,蓄積されたそれらの参照の意味を、改
めて考えた。
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−大学における広義な意味での知財管理−  京都工芸繊維大学 稲岡 恵美子
6月21日(金)第2日目 A会場(13:00〜13:30)

本セッションでは、大学の産学連携活動における有体物(成果物)について、そ
の課題と対応について2件の発表があった。鈴木(睦)(国立遺伝学研究所)は、
米国における研究マテリアルのMTAと遺伝資源に関する状況について最近の動向
を報告した。AUTMがUBMTAの改良版を提案して非営利機関間のMTAの簡素化を図っ
ていること、遺伝資源に関しては、2010年のCOP10で名古屋議定書が採択されて、
ガイドラインや法律制定の動きがあることを紹介した。
八神ら(三重大学)は、産学連携に基づいた大学ブランド商品に関して、大学の
標章の使用を許可する際の留意事項について、大学がリスク管理をしっかりと行
うことが重要で、学内の認定基準や承認システムを構築して、大学ブランドを活
用した産学連携成果の普及を図っていることを報告した。
いずれも、産学連携により創出された有体物の取り扱いについて、今後他機関に
おいて産学連携活動を展開する上で参考となる先進的な取り組みの報告であった。
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                                   以上