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■■■■■■■■■■■■ 産学連携学会メールニュース
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■■■■■■■■■■■    J-SIP Mail
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■■■■■■■■■■■■ 発行:産学連携学会(編集WG)
 第380号 <2013.7.24>

当メールニュースではイベントのお知らせや公募情報等,
産学連携に関する情報をお流しいたします。
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あるいは産学連携学会事務局(j-sangaku@j-sip.org)までお寄せください。
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大会終了後の恒例の「座長報告」が始まりました。各講演の要点、セッションの
まとめをこれより順次、会員の皆様にお届けいたします。

産学連携学会第11回大会
一般講演&オーガナイズドセッション 座長報告(1)

−地域連携1−佐賀大学 佐藤三郎
−地域連携2−京都府立大学 杉岡 秀紀
−JSTセッション−島根大学 丹生 晃隆

※大会のプログラムは次のURLよりご覧いただけます。
http://j-sip.org/annual_meeting/11th_2013/program3.pdf

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−地域連携1−佐賀大学 佐藤三郎
6月20日(木)第1日目A会場(10:00〜11:00)

和田風人(岩手大学)らは、2011年に発生した東日本大震災によって一時中断を余
儀なくされた「釜石はまゆりトライアスロン国際大会」を再開するため、釜石ト
ライアスロン協会の要請を受けて、定例会・清掃・大会運営補助及びワークショ
ップなどへ延べ60名を超える学生や教職員を派遣した支援内容を辿りながら、被
災地におけるスポーツ大会と地元大学の互助的連携について分析した。
氏家亨(岩手工技センター)らは、東日本大震災津波で被災した企業を支援するた
め、岩手大・岩手県立産技短大・盛岡情報ビジネス専門学校・岩手工技センター
の4機関で協定を締結し、さらに広く一般からデザイナーを募集し『i-DNet』を
設立し、商品パッケージや案内パンフ等のデザイン制作を通した復興支援の実施
例について紹介した。
冨手壮一(岩手工技センター)らは、(株)富士通コンピュータテクノロジーズが中
心となり岩手県立大、一関高専、岩手工技センターが共同実施した「復興支援家
族ロボット教室」の取組について紹介した。
松田圭悟(山形大)らは、ヤフー株式会社のオープンイベントである石巻復興を目
指した「IT」「ものづくり」「デザイン」融合型新産業創生モデルを紹介した。
震災地の復興には莫大な人員・資金・時間が必要なことは報道の伝えるところで
あるが、大学・高専・専門学校・公設試・企業等が得意な分野を持ち寄り、地道
に進めることが被災地域の復興ばかりでなく次の新産業創出につながると実感で
きた。
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−地域連携2−京都府立大学 杉岡 秀紀
6月20日(木)第1日目A会場(11:00〜12:00)

本セッションでは、3件の発表があった(1件は辞退)。まず、鞘師ら(北見工
業大学)は、過年度からのシリーズ報告として、本年は地勢学的な見地からの地
域振興に注目し、世界における地域と大学のポジション関係について述べた。次
に高谷ら(九州大学開物成務塾)は、中小企業家同友会と九州大学の連携による
「草の根イノベーション」の展開の可能性について報告し、こうした経済界と大
学とのネットワークが全国に広がりつつあることを紹介した。最後に菊田(岩手
県中小企業家同友会)は、3.11の東日本大震災以前からの岩手大学との連携事例
の報告があり、こうした日常的なつながりこそが非常事態における連携につなが
ることを示唆した。いずれも、新しい大学と地域(とりわけ経済界)との連携の
工夫と知恵が見られ、今後の取り組みへの発展が期待される。
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−JSTセッション−島根大学 丹生 晃隆
6月20日(木)第1日目A会場(13:00〜14:15)

第11回大会の共催機関でもある科学技術振興機構による「JSTセッション」で
は、復興促進に向けた取り組みについて5件の発表が行われた。JSTでは、被災
地企業の前向きな取り組みを支援し、科学技術イノベーションを通じて、震災復
興を促進させる事業として、「復興促進プログラム」を平成24年度から開始した。
盛岡、仙台、郡山の3箇所に事務所が設置され、18名のマッチングプランナー
とともに、被災地企業のニーズに応じた復興促進の活動が行われている。最初に
発表した湯本は、これらのJSTによる復興促進プログラムの概要を紹介した。次
に、箭野は、盛岡事務所における産学連携活動について紹介した。岩手ネットワ
ークシステム(INS)との連携や、自身の岩手県への着任以降の経験を含めた内
容であった。次に、盛岡事務所のマッチングプランナーである貫洞は、マッチン
グ促進プログラムへの相談や応募状況の傾向を紹介した。この地域特有の連携の
取り組みとして、岩手大学に地方自治体から派遣されている「共同研究員」の存
在を挙げ、事例紹介を行った。次に、櫻間は、仙台事務所における産学連携活動
として、マッチング促進プログラムへの相談や申請の傾向、分野別の申請や採択
の傾向について紹介した。300件を超える相談のうち約1/3は、関係機関経由
でもたらされたとのことで、復興促進におけるネットワーク構築の重要性につい
て言及した。最後に発表した堀尾は、郡山事務所における産学連携活動として、
マッチング促進プログラムの申請相談・採択の地域別・分野別の傾向を紹介する
とともに、放射能除染に関わる研究開発の事例を紹介した。JST復興促進センタ
ーは、平成26年度末で終了予定とのことだが、被災地復興における産学連携の取
り組みは、現在だけでなく将来の人と技術に投資をするものである。事業の継続
性が求められていることを改めて感じさせられた。
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以上