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■■■■■■■■■■■■ 産学連携学会メールニュース
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■■■■■■■■■■■    J-SIP Mail
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■■■■■■■■■■■■ 発行:産学連携学会(編集WG)
 第239号 <2011.8.4>

当メールニュースではイベントのお知らせや公募情報等,
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1.産学連携学会第9回大会
  一般講演&オーガナイズドセッション 座長報告(8)

−農林水産の産学連携− 佐賀大学 佐藤三郎
−JSTセッション− 電気通信大学 田口幹
−大学発ベンチャー 大分大学 松尾純廣
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−農林水産の産学連携−          佐賀大学 佐藤三郎

6月17日(金) 第2日目 A会場 (9:30〜10:30)
本セッションでは4件の発表があった。塘ら(宇都宮大学)は、大学が研究
主体となって実施ししている「しもつけバイオクラスター事業(H22〜24)」
について紹介し、1年目は交流会型式が重要であること、2年目以降は地域の
ニーズをくみ上げた課題可決型の活動に移る必要があることを述べている。
山名(富山大学)は、4年前に見出された古代小豆(学術名:ヤブツルアズキ)
について、大学の知を活用し小豆の機能性を明らかにしつつ商品開発を進め
地域の特産化を行った事例について述べている。松本(高知工科大学)らは、
高知工科大学が技術開発した「スラリーアイス(0.1〜0.3mmの氷微粒子が塩水
中に混在)」を活用し、高知県中土佐町で漁獲された魚介類のブランド化の取
組について紹介している。殿岡ら(山口大学)は、農業分野における研究成果
有体物を介した技術移転について、検討期間を植物の生活環に合わせて長め
に取り、評価検討にマイルストーンを設定しその到達度合いによる対価の支
払いと続行の可否判断をするモデルを提案している。いずれにしても農林水
産分野における産学連携の難しさは、対象が生き物であるため実用対象はあ
くまでも形質であり、評価期間が長いことや対価の設定が難しいことなど多
くの課題を含んでいる。
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−JSTセッション−               電気通信大学 田口幹

6月17日(金) 第2日目 A会場 (10:30〜11:30)
本セッションではJSTの取り組みに関する4件の発表があった。まず、国久
らはJSTの外国特許出願支援制度について、これまでの実績を踏まえながら
その概要を解説した。戦略的支援として特許群支援による制度についても説
明があったが、言うは安しで各実務者の苦労は大変であろう。続いて、西ヶ
野らは九州・沖縄地区の特許化支援事業と産学連携への貢献について説明し
た。また、藤井らはJSTのA-STEPとシーズ発掘試験の採択について地域別、
セクター別に分析を行った。もう少し、深読みが欲しかったが、JSTが自ら
このような分析を行ったことは評価できよう。最後は劔持が申請書作成上の
留意点をまとめて発表した。JSTの公募への応募書類については多くの参加
者が係わっているので期待が大きかったが、内容については特に目新しいこ
とではなく、会場では軽い失望が見られた。
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−大学発ベンチャー              大分大学 松尾純廣

6月17日(金) 第2日目 A会場 (11:30〜12:00)
本セッションでは、2件の発表があった。まず、山本佳世子(日刊工業新聞)
・亀山秀雄(東京農工大学)は、大学発VBの発明者に対するアンケート調査
を基に、発明者とステークホルダー間の関係において内部人材である「技術
担当者」が製造業との接点獲得と営業・販売において重要な貢献をしている。
したがって、大学発VBの経営においては技術の意義が大きいため発明者と技
術担当者のコミュニケーションが重要であると主張している。次に、藤原貴
典(岡山大学)は、岡山大学発VB(25社)に対するアンケート調査を基に
その特徴(分野、活動状態、社員数推移、特許保有・出願件数、売上高)に
ついて明らかにした。その上で、大学発VB支援の立場から特許取得支援を行
っているが、売上高と特許取得との関連性は小さいとしている。いずれも大
学発VBに関する貴重な調査報告である。今後の分析に基づく大学発VBの理解
の進展に期待したい。
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※大会プログラムへのリンク
http://www.j-sip.org/annual_meeting/9th_2011/program4.pdf
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以上