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■■■■■■■■■■■■ 産学連携学会メールニュース
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■■■■■■■■■■■    J-SIP Mail
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■■■■■■■■■■■■ 発行:産学連携学会(編集WG)
 第194号 <2010.9.21>

当メールニュースではイベントのお知らせや公募情報等,
産学連携に関する情報をお流しいたします。
会員の皆様への情報の配信をご希望の方は,news@j-sip.org
あるいは産学連携学会事務局(j-sangaku@j-sip.org)までお寄せください。
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★★産学連携イベントのお知らせ★★

 リスクマネジメント研究会が正式に発足しました。

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 ようやく秋の兆しが感じられるようになりましたが、会員の皆様におかれ
ましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

 さて、既に会員の自主的な活動として、2回開催されておりますリスク
マネジメント研究会が、9月7日に事業員会の承認jを得て、産学連携学
会の正式な研究会として発足しました。参加申し込みされた方には、20
日に本研究会の参加者名簿をメールでお送りしておりますが、参加申し
込みをしたのにまだ名簿が届いていないという方がおられましたら、下の
メールアドレスまでご連絡下さい。

 研究会のメンバーは常時募集しております。リスクマネジメント研究会
のメンバーとなられても、特に学会員としての新たな義務が発生するわ
けではありませんので、今後の本研究会への参加を希望される会員の
皆さんには、是非メンバーとなられることをお勧め致します。

 なお、本研究会の性質上、そこで初めて知った内容に関しては、それ
を研究会参加者以外に開示する場合には、研究会の幹事会の承諾を
必要としますので、予めご了解願います。

 新たに本研究のメンバーになられることをご希望の方は、代表(足立
和成)宛てに以下の内容を、電子メールでお知らせ下さい。

○申込の際の通知事項:
@氏名
A所属
B職名
C会員番号
Dメールアドレス(もしよろしければ、他の連絡先もお知らせ下さい。)
Eその他(本研究会への要望などありましたらお書き下さい。)

○問合・申込先:代表:山形大学大学院理工学研究科 足立 和成
           kadachi@yz.yamagata-u.ac.jp
           必ず電子メールでお申込み下さい。

◆リスクマネジメント研究会設立趣旨(参考)◆

 平成20年度に徳島大学の産学連携学会会員を中心にして
設立された利益相反研究会は、大学における共同研究や受託
研究、教員の兼業等に伴って不可避的に発生する利益相反の
状況に関して、問題の提起とその分析、それに伴う組織運営
上のリスク回避方策の提言等を、その実態に即した形で熱心
に行ってきました。しかしながら、この研究会の活動は、産
学官連携に伴う様々なそうしたリスクのうち、そのごく一部
である利益相反問題だけを取り扱うことに留まっていました。

 産学連携学会は本来、産学官連携に伴うあらゆる事象、特
に大学の組織運営上の問題等を総合的に研究することをその
活動目的の一部にしていることから、利益相反研究会の今後
のあり方に関しては、その関係者等の間で非公式な形で鋭意
協議・検討がなされてきました。その結果、この研究会を発
展的に解消し、新たにリスクマネジメント研究会を立ち上げ
ることが望ましい、との結論を私たちは得ました。

 実際、産学官連携がますます深化し広域化することに伴い、
従来必ずしも切迫した問題とは捉えられていなかった大学の
組織運営上のリスクが顕在化してきました。例えば、多数の
大学発ベンチャー企業が設立されている昨今、大学における
利益相反を含むコンプライアンス(法令等遵守)の問題を看
過すれば、それに直接関わる大学教員等の個人のみならず、
組織としての大学も法的責任を問われることが懸念されます。
また、大学の国際交流活動が盛んになってきている現状にお
いては、安全保障貿易管理(輸出管理)体制は、その組織が
備えるべき重要な機能の一つであることは間違いありません。
この体制の整備は、研究用資器材の海外への持ち出しに留ま
らず、日本国内に在留する留学生の扱い等にも関わる事柄で
あり、研究を主たる使命とする大学だけではなく教育を主た
る使命とする大学においても、積極的に取り組まなければな
らない喫緊の課題であります。

 勿論これら以外にも、一般的な契約・交渉業務やマスメデ
ィア対応、安全管理等、大学の組織が実務的な対応を迫られ
ているリスクマネジメントの範囲は多岐に渡っています。た
だ我国の大学においては近年、とりわけ産学官連携の推進に
伴って発生する組織運営上のリスクが急速に増大し、かつ多
様化しつつあります。にもかかわらず、日本の大学組織のリ
スクマネジメント能力に、最近飛躍的に高まりつつある兆し
は全く見られません。

 一方、企業や行政にとっても、連携のパートナーであるは
ずの大学のリスクマネジメント能力が乏しければ、大学と相
互信頼に基づいた対等かつ互恵的な関係を構築することが難
しくなります。従来、企業や行政は、大学組織の所謂「特殊
性」に配慮することで大学との連携に関わるトラブルを未然
に防いできましたが、現状のままでは早晩、産学官連携の発
展に今まで以上の期待が持てなくなってしまうでしょう。企
業や行政が大学の「特殊性」を無条件に許容したままでは、
産学官の関係は真の意味での連携には程遠いものとならざる
を得ません。

 とは言え、行政や企業におけるリスクマネジメントの手法
をそのまま大学に持ち込んでも、それが機能しないことは明
らかです。むしろ産学官連携において期待されている大学固
有の機能を損なう恐れすらあります。大学本来の文化やその
存在意義を損なうことなく産学官連携に伴うリスクに組織的
に対応する方策が、今求められているのです。

 そこで私たちは、そうした方策を広範な事例研究に基づい
て産・学・官の関係者の間で議論し、その成果を蓄積・共有
化する仕組みを設ける事の重要性に着目しました。企業や行
政が長年にわたって蓄積してきたリスクマネジメントの制度
や手法を、大学組織に適合させ、問題解決の手法として洗練
させ確立していく上で、この三者による率直な意見の交換と
相互理解が不可欠であると考えたのです。そうした活動は、
産学官連携に関与する様々な立場の人々の潜在的な必要に応
えることにもなり、産学連携学会設立の趣旨に合致するとと
もに、日本の産学官連携の健全な発展にも資することも大き
いはずです。

 以上の事から私たちは、産学連携学会の支部・研究会活動
の一つとして、リスクマネジメント研究会(仮称)を設立す
ることを、ここに提案致します。