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産学連携学会メールニュース
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   J-SIP Mail
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発行:産学連携学会(編集WG
 第0069 2007.3.9
 
当メールニュースではイベントのお知らせや公募情報等,
産学連携に関する情報をお流しいたします。
会員の皆様への情報の配信をご希望の方は,news@j-sip.org
あるいは産学連携学会事務局(office@j-sip.org)までお寄せください。

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1.産学連携学会・第一回認定講習のお知らせ     【第1回】産学連携原論
               産学連携学会 将来設計委員会委員長 湯本 長伯
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産学連携学会・第一回認定講習 【第1回】産学連携原論     
1)    研修受講費: 一人6000円、但し会員外は9000円となります。

2)会場: 丸の内M+サクセス(丸の内・三菱ビル/文部科学省ビル1階)
(定員100名)

3)内容: 以下の2講座(@80分)
a.産学連携概論と大学運営  講師:湯本長伯(九州大学教授・産学連携
センター)
b.イノベーションと産学連携  講師:荒磯恒久(北海道大学教授・創成科学共同
研究機構)
(受講内容の理解を確認するため、時間内に簡単な筆記試問を行い提出して
戴きます)

4)日時: 2007年3月16日(金)・18〜21時

5)講習内容 詳細・対象など
a.産学連携概論と大学運営
【詳細】
工業化社会から脱工業化、そして超工業化社会に移行する中で、大量に消費され
る「知」の生産方法論が問われている。不足する大学研究資金を外部から導入する
という一時的な活動ではなく、現代社会状況の中で学−産−官を始めとする様々
な連携を軸に「知の生産」を活発化する方法論として、「産学連携」の基本的パース
ペクティブを提示する。例えば開発コストという形で消費される大量の知の代金は
膨大であり、既に製薬会社の大型合併など、多大の影響がある。社会構造変革と
対応し、一方で教育・研究という大学本来の使命とも相乗効果を持たせ得る、
「産学連携」の基本的な捉え方について述べる。
 1)産学連携をどう捉えるか(立場の違い、果実の違い、短期的か長期的か・・)
 2)知の生産と消費の移り変わり
 (狩猟採集時代から超工業化時代まで、異種融合の歴史、知の捉え方の変化、
知財管理、クローズドシステムの限界と危険性、社会連携基軸のオープンシステム)
 3)国立大学における産学連携と社会的責務
 (社会の有用なコストセンターの意識、グローカル化の中の経営、地域化、
人材育成、ニーズとシーズのシナジー効果、技術・知財移転から加速する
知的創造サイクル・・)
 4)一国の科学技術政策として見た産学連携の推進
 (形式的整理・共同研究等、近年の進展状況・一般、分野の傾斜、学内組織の
整備・・)
 5)社会システムとしての「産学連携」システムの課題
 (連携の連携組織の設計、人材育成システム、人・情報・金の流動システム、
  教育・研究との連動、名誉と喜び、政策的支援・・)

【対象】 
企業または大学で、産学連携に初めてあるいは時限的に関わる担当者。産学連携
に関する基本事項を修めたい方。地域産学官連携・産業振興関係者。自治体産業
振興担当者。

b.イノベーションと産学連携  荒磯恒久
【詳細】
 科学技術駆動型社会を構築する上で、産学官連携が関連するイノベーションは極め
て大きな役割を果たす。産学連携における大学と企業のかかわりは多様である。産学
連携のプロセスには、産と学の間における研究者の流れ、研究成果の流れ、知財の流
れ、市場から基礎研究へのフィードバックなど多くの要素が含まれる。また、産学連携の
スタートが学の研究成果(知財)の発信から始まる場合と、産のニーズに学が応えること
から始まる場合では、産学連携の「外見」に大きな差が見られる。さらに、産側の主体が
大企業と中小企業、メーカーと商社といった違いによって産学連携の形態が異なる。
 上記のような個々の産学連携の形態にとらわれて産学連携を類型化することは、
果てしない細分化をもたらすだけである。本講義では企業におけるイノベーションに
次のステップを考え、案学連携に見られる諸相を整理してみたい。
 @Aの初期過程は分野の研究情報と広範な社会ニーズが自由な情報交換を行う
システムが必要である。産学の共同研究はB「研究開発」のステップの中心課題と
なる。このステップにおける研究開発はそれを支えるシーズ的な研究の存在なしに
は不可能である。しかし、この研究成果はC「試作」を経てD「市場開発」のステップ

からのフィードバックにより、大小の目的の変更が必要となろう。この過程で、シーズ

プッシュとニーズプルの境界は消える。知財権の流れも産、あるいは学からの一方的
流れにはなり得ない。
 多くの研究者の間で、D以降のステップは産が主体となって推進するもので、学の
領域ではないとする考え方がある。しかし、BからDの間のスパイラル構造を考えれ
ばここを分断しては持続的な産学連携は成立しない。この過程をブリッジすることに
よって成立している大学発ベンチャー企業の経験は貴重である。産と学のミッション
の明確にしながらこの点を克服する産学連携のあり方を構築する必要がある。
 DからEまでのステップにおける企業における活動重点の置き方によって、メーカ
ーから商社までの様々な連携形態が生まれる。中小企業が主体の場合、他社との
アライアンスが必要になろう。多様な連携が効率よく進展する制度の整備が必要で
ある。BからGにいたる様々な段階での金融との連携が効果をもたらし、官の政策
的支援は全過程の特性を踏まえて成される。産学連携の進展のためには、これら
の過程を俯瞰したマネジメントが不可欠である。

【対象】
企業・大学・自治体等の産学官連携、あるいは地域産業振興に係わる方。中小企
業経営者。
地域産学官連携、あるいは地域産業振興に携わる方。自治体産業振興担当者。